英語の比較級は、2つのものを比較して「より〜な」という意味を表す重要な文法ルールです。
単語の語尾に「-er」を付けたり、「more」を使ったりすることで、物事の大小や優劣を伝えることができます。
ただ、「-er」と「more」の使い分けや、例外ルールがあるため、最初は混乱することもあります。
このページでは、英語の比較級の基本と使い方、例文や間違えやすいポイントをわかりやすく解説します。
この記事を読めば、スムーズに比較級を使いこなせるようになるでしょう！
比較級とは？基本ルールと使い方を解説
英語の比較級は、2つのものを比較して「より〜な」という意味を表現するための文法です。
比較する対象が「優れている」「大きい」など、何らかの差異を示すために使います。
名詞に使う形容詞や、副詞に応じた比較級の作り方があるため、それぞれのルールをしっかり理解することが重要です。
比較級の基本構造
基本の文法パターンは以下の通りです
A is + 比較級 + than B.（AはBよりも〜だ。）
- My car is faster than his car.（私の車は彼の車より速い。）
- She is taller than her brother.（彼女は兄より背が高い。）
「-er」を使う形容詞とそのルール
語尾に「-er」をつけて比較級を作るのは、以下のような短い形容詞です
- small → smaller
- fast → faster
- 語尾がeで終わる場合：
nice → nicer（eを重ねない）
- 語尾が子音 + 母音 + 子音の場合：
big → bigger（最後の子音を重ねる）
「more」を使う比較級
長い形容詞や副詞の場合、more + 形容詞で比較級を作ります。
- This movie is more interesting than the last one.（この映画は前回のものより面白い。）
- He runs more quickly than his teammate.（彼はチームメイトより速く走る。）
不規則な変化の形容詞
一部の形容詞や副詞は、不規則に変化するため注意が必要です。
- good → better
- bad → worse
- far → farther / further
「more」と「-er」の使い分け：ルールとコツ
英語の比較級では、「-er」と「more」のどちらを使うかが重要です。
それぞれの使い分けには、単語の長さや形が関係しています。
ここでは、その違いをわかりやすく説明します。
語の長さで使い分ける
- 1音節の形容詞・副詞：語尾に「-er」をつける
例：- small → smaller（小さい → より小さい）
- fast → faster（速い → より速い）
- 2音節以上の形容詞・副詞：moreを使う
- beautiful → more beautiful（美しい → より美しい）
- carefully → more carefully（注意深く → より注意深く）
語尾に「-y」がつく形容詞のルール
「-y」で終わる形容詞は、-yを-iに変えて「-er」をつけます。
- happy → happier
- easy → easier
不規則な比較級の単語に注意
いくつかの単語は、不規則に変化します。
これらは丸暗記する必要があります。
- good → better
- bad → worse
- far → farther / further
「-er」と「more」の間違えやすい点
- 短い単語でもmoreを使うケース：
funは短い単語ですが、「more fun」を使います。
- This game is more fun than that one.
- 副詞の使い方に注意：
形容詞には「-er」、副詞には「more」を使うことが多いです。
- He runs more quickly than I do.
比較級を使った英作文のポイント
比較級を学んだ後は、実際に英作文で使いこなす練習が大切です。
ここでは、比較級を使って自然な文章を作るためのポイントや、よく使われる表現を紹介します。
「than」を使って比較する
比較する相手を表す場合、thanを忘れずに使いましょう。
- Tokyo is bigger than Osaka.（東京は大阪よりも大きい）
- This book is more interesting than that one.（この本はあの本より面白い）
2. 否定文での使い方
否定文では、not as + 原級 + asの形を使います。
これは「～ほど～でない」という意味になります。
- She is not as tall as her brother.（彼女は兄ほど背が高くない）
- This movie is not as exciting as the last one.（この映画は前作ほど面白くない）
3. 副詞で行動を比較する
行動を比較する場合は、副詞に「more」をつけて表現します。
- He speaks more clearly than his classmate.（彼はクラスメートよりもはっきり話します）
- She runs faster than anyone else.（彼女は他の誰よりも速く走る）
4. 実用的な比較表現を覚えよう
比較級を使った決まり文句も覚えておくと便利です。
- The more, the better.（多ければ多いほど良い）
- It’s easier said than done.（言うは易く行うは難し）
比較級の間違えやすいポイントとその解決法
比較級は基本的な文法ですが、よくあるミスも少なくありません。
ここでは、間違えやすいポイントと、その解決方法を紹介します。
1. 「more」と「-er」の混同
短い形容詞に「more」を使ったり、長い形容詞に「-er」をつけるのは誤りです。
- 間違い：This car is more faster than the other.
- 正しい文：This car is faster than the other.
- 短い形容詞には「-er」、2音節以上の長い形容詞には「more」を使うルールを意識しましょう。
2. 「than」と「to」の混乱
日本語の「〜より」を英語で「to」と勘違いするケースがあります。
- 間違い：She is taller to me.
- 正しい文：She is taller than me.
- 比較する相手を示すときは必ず「than」を使います。
3. 不規則な比較級の誤用
「good」を「gooder」にしてしまうようなミスもよく見られます。
- 間違い：This restaurant is gooder than the last one.
- 正しい文：This restaurant is better than the last one.
- 不規則な変化は暗記が必要です。特に「good → better」「bad → worse」は頻出なので覚えておきましょう。
4. 二重比較のミス
「more」と「-er」を同時に使うことは誤りです。
- 間違い：He is more taller than his brother.
- 正しい文：He is taller than his brother.
- 一つの比較級表現に「more」か「-er」のどちらか一方だけを使うことを忘れないでください。
まとめ：比較級を理解して、表現力を高めよう
英語の比較級は、2つのものや事柄を比べて差を伝えるための重要な文法ルールです。
基本的な「-er」や「more」の使い方を理解し、不規則な変化にも慣れていくことで、自信を持って会話や作文で使いこなせるようになります。
- 比較級の基本構造：「A is + 比較級 + than B」で、AがBよりも優れていることを表現する。
- 短い形容詞には「-er」、2音節以上の形容詞には「more」を使う。
- 不規則変化（good → better、bad → worse）は丸暗記する必要がある。
- 否定表現では「not as + 原級 + as」を使い、「〜ほど〜でない」を表現する。
比較級の学習は、例文を使って実践的に取り組むことが重要です。
会話や作文の中で意識して使うことで、自然に身についていきます。
また、覚えた表現は会話の中でどんどん試してみることが上達への近道です。
